Japanische Klassiker mit Furigana
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ふるむじな
古狢
泉 鏡花
Lesen Sie 古狢 (ふるむじな) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 19.891 Zeichen · 40 Bildschirme
お藻代さんは、ただ一夜の情で、死んだつもりで、地獄の釜で頷いたんですね。ですから、客の方で約束は違えないんですが、一生飼殺し、といった様子でしょう。
旅行はどうしてしたでしょう。鹿落の方角です、察しられますわ。霜月でした――夜汽車はすいていますし、突伏してでもいれば、誰にも顔は見られませんの。
温泉宿でも、夜汽車でついて、すぐ、その夜半だったんですって。――どこでもいうことでしょうかしら? 三つ並んだはばかりの真中へは入るものではないとは知っていたけれども、誰も入るもののないのを、かえって、たよりにして、夜ふけだし、そこへ入って……情ないわけねえ。……鬱陶しい目金も、マスクも、やっと取って、はばかりの中ですよ。――それで吻として、大な階子段の暗いのも、巌山を視めるように珍らしく、手水鉢に筧のかかった景色なぞ……」
「ああ、そうか。」
「うぐい亭の庭も一所に、川も、山も、何年ぶりか、久しぶりで見る気がして、湯ざめで冷くなるまで、覗いたり、見廻したり、可哀想じゃありませんか。
――かきおきにあったんです――
ハッと手をのばして、戸を内へ閉めました。不意に人が来たんですね。