Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
ぬ……」
いうと、美女薄雪はその愛の深さを物語るように、こらえこらえて忍び音に泣きくずれました。
しかし、右門は聞いた以上もう猶予すべきはずはないので、凛としながらいいました。
「よしッ、むっつり右門が腕にかけてもひっくくってやろう! すぐさま案内されい!」
「えッ! では、あの、ではあの、わちきたちの命を救ってくださりまするか!」
「聞いちゃほっておかれねえのがわしの性分じゃ。ふざけたまねしやがって、このうえおひざもとを荒らされたんじゃ、江戸一統の名折れではござらぬか。ついでに、その香箱とやらも取り返してしんぜようが、いま仙次の野郎は在宅でござるか」
「今は不在でござりまするが、暮れ六つまえには帰ると申しましたので、おっつけもうそのころでござります」
「さようか。では、張り込んでてやろう。さ、伝六! ひょっとすると、きさまの十手にものをいわさなくちゃならねえかもしれんから、土性骨を入れてついてきなよ」
かりにも浪花表で八つ化け仙次といわれている以上は、草香流ばかりではいけないかもしれないと思いましたものでしたから、ここに捕物を重ねること第九回、いまぞはじめて腰の一刀にものをもいわせようというかのように、蝋色鞘細身のわざものにしめりをくれておくと、さっそうとして立ち上がりました。