Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
しかりつけながら、右門は例のように、あごのまばらひげをまさぐりまさぐり、なにごとかをしばらく考えていましたが、突然きっとなったとみるまに、鋭い命令が伝六に下りました。
「今からお奉行所へ行って、訴訟箱の中をかきまわしてみてこい!」
「えッ! だって、もう五つ半すぎですぜ」
「五つ半すぎならいやだというんか」
「いやじゃねえ、いやじゃねえ。そりゃ行けとおっしゃりゃ唐天竺にだって行きますがね。こんなに夜ふけじゃ、ご門もあいちゃいませんぜ」
「天下の一大事出来といや、大手門だってあけてくれらあ」
「なるほどね、天下の一大事といや、大久保の彦左衛門様がちょいちょい使ったやつだ。一生の思い出に、あっしもちょっくら使いますかね」
夜ふけをいといもなく数寄屋橋へころころしながら行ったようでしたが、案ずるよりもたやすく用が足りたとみえて、小半ときとたたないうちに帰ってまいりましたものでしたから、右門は待ちうけてその報告を聞きました。この数日間に訴えのあった事件というのはだいたい次の五つで、まず第一は湯島切り通し坂のおいはぎ事件です。難に会ったものは近所の町医で、被害品は金が三両、第二は質屋の屋尻切り、第三は酒のうえで朋輩どうしがけんか口論に及び、双方傷をうけたからしかるべく取り扱ってくれという訴えでした。