Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
「ははあ、どこか根もとにうつろがあるな」
回ってみると、案の定、向こう側の草むらに面したところに大うつろがあったんで、一刀をぬきながら中をかきまわしてみると、穴はずっと地中深くあいているらしいのです。それがわかると、右門はにやりと笑いました。同時に、ふるえている伝六にいったもので――、
「なるべく大きな音をさして家へはいれよ」
だから、伝六がいっそう震えながらそでを引きました。
「いやんなっちまうな。じゃ、まくらと蚊やりはこの家で使うんですかい」
「あたりめえだ。この草むらじゃさぞかし蚊が多いだろうと思ってな、それでわざわざ用意してきたんだ。八丁堀のごみごみしているところとは違って、この広っぱならしずかだぜ」
「ちえッ。静かにもほどがごわさあ。あんまり静かすぎて、あっしゃもう、このとおりわきの下が冷えていますよ」
「じゃ、おめえさんおひとりでおけえりなせえましよ」
「またそれだ。あっしがひとりでけえられるくらいなら、だんなにしがみついちゃいませんよ。ばかばかしい。いくら夏場だって、化け物屋敷へ寝にくるなんて酔狂がすぎまさあ。しかたがねえ、もうこうなりゃ、だんなと相対死にする気で泊まりやすがね。