Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
「なあにね、そんなことあっしに愚痴るほどがものはねえと思うんですがね、なんでもあの質屋の近所に親類づきあいの古道具屋がもう一軒ありましてね。そうそう、屋号は竹林堂とかいいましたっけ。ところが、その竹林堂に、もう十年このかた、家の守り神にしていた金の大黒とかがあったんだそうですが、不思議なことに、その金の大黒さまがひょっくり、どこかへ見えなくなってしまうと反対に、今度はそれと寸分違わねえ同じ金の大黒さまが、ぴょこりとあの質屋の神だなの上に祭られだしたというんですよ。だからね、古道具屋のほうでは、てっきりおれんちのやつを盗んだんだろうとこういって、質屋に因縁をつける――こいつあ寸分違わねえとするなら、古道具屋の因縁づけるのがあたりめえと思いますが、しかるに質屋のほうでは、あくまでもその金の大黒さまを日本橋だかどこかで買ったものだというんでね。とうとうそれが争いのもとになり、十年来の親類つきあいが今じゃすっかりかたきどうしとなったんだというんですがね。ところが、ちょっと変なことは、その大黒さまのいがみあいが起きるといっしょに、ちょうどあくる日質屋の子せがれがばったりと行きがた知れずになったというんですから、ちょっと奇妙じゃごわせんか」