Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
わかりました。何を職業としていたものか、一見分限者らしい別邸構えが、ちょっと右門に不審をいだかせましたが、事の急はそれなる家が立て札に指名されてある災難者であるかどうかが先でしたから、ずいと中へ通ると、出迎えた妻女に向かって、おもむろに問いを発しました。
「けさほどお訴えに来られたかたは、そなたでござったか」
「はっ……では、あの、お番所のおかたさまにござりまするか」
「さよう、近藤右門と申す八丁堀同心でござる」
「まあ、あなたさまが右門様でござりましたか、よいおかたのお越しを願えまして、仏となった者もしあわせにござりましょう」
「では、もちろんそなたが恒藤権右衛門どののご妻女でござるな」
「はっ……このとおり、もう今年六歳になるかわいい者までなした仲にござります」
夫を討たれた者の妻女としては、ことばの応対なぞがややおちつきすぎていると思われましたが、しかし、それはおそらく、恒藤権右衛門とその姓名の示すとおり、士籍にある者の妻ゆえのおちつきであろうと思われましたので、念のために右門は尋ねました。
「どうやら、由緒あるらしいかたがたのように思われるが、ご主人はご浪人中ででもござったか」