Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

「えッ! 遠島――あの、遠島でござりまするか!」

「不服か」

「でも、てまえの密貿易の科は、すでに長崎お奉行さまからご赦免になっているではござりませぬか!」

「囚人とはいいじょう、許しなくして人をむごたらしくあやめた罪じゃ」

「でも、それは、それは、わが身を守ったがための科でござります。そのうえ、てまえは今こそ浪々の身でござりまするが、れっきとした士籍にある身ではござりませぬか!」

「愚かなやつじゃな。これほどいうても、まだわしの慈悲がわからぬか。そちは今なんと申した、子のかわいさゆえに人も切ったと申したではないか。さればこそ、その子ゆえに、そちの命の長かるべきよう慈悲をたれて、縛り首打ち首にもすべきところを遠島に上申すると申すのじゃ。それも、島流しすべきものはそちひとりではない。それなる妻女も、夫の罪業を手助けいたした罪により、同罪の遠島じゃ。せがれは――上の席にあるものとして教ゆることはならぬが、係り役人なぞに用いてはならぬそでの下を使って、手荷物なぞに装い、うまいこと船に積み込んだりしてはあいならぬぞ。どうじゃ、まだそれでもわしの慈悲がわからぬか」

「はッ……よくわかってござります。