Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
そのまたすぐあとを追っかけて、敬四郎側のほうでも二組みに分かれながら、同じ道場洗いをやりだしましたので、はからずも両者の捕物競争はここにいたって白熱の度を加えることとなり、右門勝つか、敬四郎負けるか、興味はその結果につながれることとなりましたが、しかしその日の夕がたが来たときでありました。
右門がまず失望とともにへとへととなって八丁堀へ引き揚げ、つづいてひと足おくれながら伝六も帰りついて、やけにそこへからだを投げ出すと、いかにもむだ足に耐えぬというようにいったものです。
「ばかばかしいや、だれに頼まれてこんな商売始めたんですかね。あっしゃきょう一日で、三百匁ばかり目方をへらしましたぜ」
それを聞き流しながら、右門もそこにぐったりとからだを投げ出していましたが、と、やにわにむっくり起き上がると、突然くすくす笑いながらいいました。
「なあ、伝六」
「え?」
「どうやら、おれも焼きが回ったかな」
「不意にまたいくじのねえことおっしゃいますが、どうしてでござんす」
「だって、よく考えてみなよ。おれはかりにもむっつり右門といわれている男なんだぜ」
「でも、柳の下にゃどじょうのいねえときだってあるんだからね。