Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
それによると、動機はむろん百合江に対する恋ゆえで、幼なじみ以来の恋情と思慕をひそかに寄せていたところ、はしなくも彼女の心が杉弥に向かって傾いたことをその挙動で感づいたものでしたから、つい目がくらんで、おろかな悪計を思いたち、杉弥が殿から村正のひとふりを預かっていたことはちゃんと知っていたので、それを盗みとったら、おそらく杉弥は詰め腹か追放に会うだろうと思って、杉弥なきあとの百合江の恋を私することができるだろうと考えついたものでしたから、殿の怒りを激発させるために、かく秘蔵中の秘蔵の村正を盗みとったのです。しかし、盗み取ってはみたが、要介も根からの悪人でなかった証拠には、村正の世に出してはならぬ刀であることはよく知っていたものでしたから、ご恩をうけた君侯の名に傷をつけまいために、また二つには自分の犯跡をくらますために、平素身近に帯ぶることが最も臟品を隠匿するに聡明な方法と思いついたものでしたから、かように作りを変えて佩用していたのでしたが、それとて右門の慧眼のために、はしなくも看破されて、今のごとき艶麗無比な機知の吟味となったのです。
もちろん、新墓の死に胴ためしも要介のしわざで、村正のあまりによく切れそうな妖相についそそのかされて、かく罪なき仏の肉体を汚したのでありました。