Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

ちょうどその日は非番の日でしたが、じれじれしながら様子を伺いにやって行くと、表はもう四月の声をきいてぽかぽかと頭の先から湯気の出そうな上天気だというのに、右門は豚のように寝ころがりながら、あいかわらず無精ひげを抜いては探り、探っては抜いていましたので、伝六はさっそくお株を出して、例のごとく無遠慮にがみがみといったものでした。

「ちえッ。だんなにかかっちゃかなわねえな。このあったけえのにどてらなんぞ着ていたひにゃ、おへそにきのこがはえますぜ」

しかし、右門はすましたものです。金看板のむっつり屋をきめこみながら、じろりと伝六に流し目をくれただけで、依然あごひげを抜いては探り、探ってはまた抜いていましたので、伝六はますますじれ上がって、いっそうつんけんといいました。

「だから、今までだっても顔を見るたびいわねえこっちゃねえんだ。だんなほどの男まえなら、女房の来てなんぞ掃くほどあるから、早くひとり者に見切りをつけなせえといっているのに、ちったあいろけもお出しなせえよ。色消しにもほどがごわさあ、芋虫みたいに寝っころがって、その図はなんですかい。きのこどころか、うじがわきますぜ」