Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(一)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme

Aozora Bunko

「係り係りと申しておったようじゃが、願い筋はどんなことじゃ」

苦み走った男ぶりの、見るからにたのもしげな近藤右門が、だれも耳をかしてくれない中から、親しげに声を掛けたので、町人はすがりつくようにして、すぐと事件を訴えました。

「実は、今ちょっとまえに、三百両という大金をすられたんでござんす……」

「なに、三百両……! うち見たところ職人渡世でもしていそうな身分がらじゃが、そちがまたどこでそのような大金を手中いたしてまいった」

「それが実は富くじに当たったんでがしてな。お目がねどおり、あっしゃ畳屋の渡り職人ですが、かせぎ残りのこづかいが二分ばかりあったんで、ちょうどきょう湯島の天神さまに富くじのお開帳があったをさいわい、ひとつ金星をぶち当てるべえと思って、起きぬけにやっていったんでがす。ことしの正月、浅草の観音さまで金運きたるっていうおみくじが出たんで、福が来るかなと思っていると、それがだんな、神信心はしておくものですが、ほんとうにあっしへ金運が参りましてな、みごとに三百両という金星をぶち当てたんでがすよ。だから、あっしが有頂天になってすぐ小料理屋へ駆けつけたって、なにも不思議はねえじゃごわせんか」