Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.431 Zeichen · 428 Bildschirme
のみならず、かれはその前へたたずむと、しきりに客引きの口上に耳を傾けました。
――客引きはわめくように口上を述べました。
「さあさ出ました出ました。珍しい玉乗り。ただの玉乗りとはわけが違う。七段返しに宙乗り踊り、太夫は美人で年が若うて、いずれも南蛮渡来の珍しい玉乗り。さあさ、いらっしゃい、いらっしゃい。お代はただの二文――」
言い終わったとき、右門はつかつかと口上屋のかたわらに近づいて、無遠慮に尋ねました。
「座頭太夫はもと船頭で、唐の国へ漂流いたし、その節この玉乗りを習い覚えて帰ったとかいううわさじゃが、まさかにうそではあるまいな」
「そこです、そこです。そういうだんながたがいらっしゃらないと、あっしたちもせっかくの口上に張り合いがないというものですよ。評判にうそ偽りのないのがこの座の身上。それが証拠に、太夫が唐人語を使って踊りを踊りますから、だまされたと思って、二文すててごらんなさいよ」
得意になって口上言いが能書きを並べだしたものでしたから、それにつられて、あたりの者がどやどやと六、七人木戸をくぐりました。しかし、右門はまさかにこの仲間ではあるまいと思っていたのに、これは意外、つかつかと二文払って同じく中へはいりましたので、伝六はいよいよ鼻をつままれてしまいました。