Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
どんなもんですかね」
奥歯に物のはさまったようなことをいいながら立ち上がって、そこの縁先のすみから、これまたうやうやしくささげ持ちながら携え帰ったのは、一本の丸樫杖。――しかも、そのちょうど握り太のところには、ぺっとりと生血の手形がついているのです。
「いかにものう! どこで見つけ出した!」
「どこもここもねえんですよ。ついそこの袖垣のところに落っこちていたんでね。こいつを見のがしたら、伝六様の値うちがさがるんだッ、――というわけで、うやうやしくしまっておいたんですが、さ! これから先ゃだんなのおはこ物だッ。へんてこなこの丸樫杖が何者の持っていた品だか、それさえ眼がつきゃ、下手人は文句なしにそやつと決まってるんだから、はええところ勇ましく、ずばずばッとホシをさしておくんなせえよ!」
まことにしかり! かくも疑わしき遺留品があったとするなら、それなる血染めのいぶかしき丸樫杖の持ち主に、下手人としての第一の疑いがかかるのは論のないところでしたので、名人もまたそう思ったらしく、手に取りあげてもてあそぶように見ながめていましたが、ずばりと、真に勇ましいくらいの右門流でした。