Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
といっしょに、三本めの短いドスがかわすあとからおそいかかって、間一髪のところを上にそれつつ、プツリとまたふすまに突きささりましたものでしたから、うろたえたのは伝六で、なにはともかく正体を見届けなくてはとばかり、あわてて短檠をふりかざしながら、庭先へさし出そうとすると――
「兄貴! いらねえよ! いらねえよ! ここにりっぱなちょうちんがあるじゃねえか!」
新参の配下善光寺辰が、いまぞ初てがらといいたげに急いで止めて、希代な目ぢょうちんを光らしながら、じっと庭の向こうを見かすめていた様子でしたが、おどろいたもののごとく叫びました。
「だんな、だんな! くせ者は十五、六ぐれえの小僧っ子ですぜ!」
「えッ、少年かッ。なんぞ子細があろう! 捕えろッ、捕えろッ」
いう間も五本七本と、矢つぎばやに小柄の雨を集中させていましたが、それを右へ左へあざやかに、ひらりひらりと右門が身をかわしながら、激しい下知を与えましたので、相手も捕えられてはならじと思ったものでありましょう、最後の八本めに失敗するや、とつぜん、ばたばたと逃げだしましたものでしたから、いつもこういうふうに物事の山が見えたとなると、にわかに強くなるのは愛すべき伝六です。