Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
「よッ。やけに古風なせりふぬかしゃがるぞ。羅生門から鬼の使者でも来やがったのかな」
ガチャガチャしてさえいたら、それでむしが納まるとみえて、しきりにひとりではしゃぎながら出ていったようでしたが、まもなく引き返してくると、鬼の首でもとったように手の中で一通の書状をひらひらさせながら、口やかましくいいました。
「そうれ、ごらんなさいよ。お羽黒山の雷さまだって、こんなにいい鳴り方はしねえんだ。あっしがせっかくさっきから根気よく鳴らしたんで、このとおり事件が天から降ってきたんですよ。ね、だんな! 早いところご覧なせえましよ。松平のお殿さまからのお差し紙でござえますから、きっとまた何か突発したにちげえござんせんぜ」
しかし、案に相違して、そのお差し紙は、あすの吉例上覧お能に、警固のため出頭しろとのご命令書でしたから、ようやく納まりかかった伝六太鼓がまた鳴りかけようとしたとき――、今度はやさしくおとなう声がありました。
「ごめんあそばせ……ごめんあそばせ……」
「おっ! いい音がしたぞ、陰にこもった声のぐあいが、どうやら忙しくなりそうだぜ。――へえい、ただいま、ただいま参ります。