Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
「女の子の丸帯じゃ――」
「えッ? じゃ、冗談でなくてほんとうですかい」
出がけにああはいっても、右門にかぎって、あの子やこの子が自分の知らないまにできようとは思いませんでしたから、当然のごとくに伝六はお株を始めましたが、右門は取り合おうともしないで店員に命じました。
「なるべく、はで向きで、それもごく上等を見せてもらおうかな」
「へえ、かしこまりました。こちらは繻珍、こちらの品はつづれ織りでございます」
声と同時に十八、九ごろから二十がらみのはで向きを、ずらずらとそこへ並べましたので、さあ一大事とばかりに伝六がいっそう目を丸くしていると、だが、買うものは余人ならぬわれわれのむっつり右門です。たとえ、はで向きといったにしても、店員の持ち出したようなそんな年ごろの、聞きずてならぬ隠し人や届け先がいつのまにかできていたとしたら、いち伝六の問題ばかりではなく、やがて江戸に女一揆の起きるやも計られない大問題でしたから、右門はあわてて手を振ると、にが笑いしいしいいいました。
「いや、違うよ違うよ。もっとずっと若い、十二、三の子どもものじゃよ」
「ちぇッ」
みごとにまた右門得意の肩すかしに出会って、伝六はちぇッと舌を鳴らしながらそっぽを向きましたが、反対に右門はおおまじめでありました。