Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
よほど手ききの名手とみえて、みごとに耳下にぶつりと的中、あまつさえ鏃には猛毒でもが塗り仕掛けてあったものか、ご藩医たちがうちうろたえて、介抱手当を施したにもかかわらず、すでに難をうけた者は落命していたものでしたから、いよいよいでていよいよ重なる奇怪事に、名人のしたたか驚いたのはいうまでもないことでしたが、それよりもよりもっと意外に思われたことは、それなる毒矢に見舞われた当の本人が、なんともいぶかしいことには、大振りそでに紫紺絖はいたるお小姓なのです。容色もとよりしたたるばかり。年のころもまた二九ざかり。さすがご三家のやんごとないご連枝がご寵愛のお小姓だけあって、玉の緒絶えたるのちもなお目ざめるほどのたぐいまれな容色をたたえていましたものでしたから、さらにいでてさらに重なる不審な事実に、三たびうちおどろきながら、じっと鋭くまなこを注いでいましたが、――せつな! まことにいつもながらの古今に無双なその烱眼は、むしろ恐ろしいくらいのものでした。
「よッ。それなるおかた、お小姓姿におつくりではござるが、まさしくご婦人でござりまするな!」
と――、ますますいでて、ますます奇怪でした。