Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
「許せよ。六郎左衛門は在宅か」
うれしいほどに重々しく鷹揚でした。
だのに、職人どもがどうしたことかまたぼんくらばかり。いわゆる巻き羽織衆と称して、およそ八丁堀にお組屋敷を賜わっているほどの町方同心ならば、いずれも羽織のすそを巻いて帯にはさんでいるのが当時の風習でしたから、それだけでもひと目見たらわかりそうなのに、とち狂ったのがもみ手をしながらまかり出ると、いらざることをべらべらと始めました。
「いらっしゃいまし、半弓はどの辺にいたしましょう。あちらの十六丁は柘に櫨の丸木弓でござります。ちと古風でござりまするが、それがお不向きでござりましたら、こちらが真巻きにぬり重籐、お隣が日輪、月輪、はずれが節巻きに村重籐。どの辺にいたしましょう」
のぼせ返って聞きもしないことをまくしたてたものでしたから、鋭い一喝。
「控えろ。身どもの腰がわからぬか」
「なんでござりましょう」
「手数のかかるやつどもじゃな。これなる巻き羽織が目にはいらぬかときいているのじゃ」
「…………?」
しかるにもかかわらず、なおぱちくりととち狂っていましたので、ついにずばりと名のりあげました。
「わしがあだ名のむっつり右門じゃ」