Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme

Aozora Bunko

「えッ――」

というように、ぎょッとなったのを押えてずばり――。

「身にお線香がしみついているは、たしかにその証拠じゃ――。のう、このとおり、どのようなことでも見通すことのできるわしゆえ、隠してはなりませぬぞ。見れば、家人とてはそなたおひとりのようじゃが、墓参りに行ったはお母ごか」

「あい……そうでござります」

「きょうがご命日か」

「あい。月は違いますなれど、二十六日がみまかりました日でござりますゆえ、父にるすを頼みまして、朝ほど浅草の菩提寺へ参り、五ツ少しすぎまして帰ってまいりますると――」

「お父上とあれなる辰がふたりして切り結んでいたと申されるか」

「いえ、違います。違います。父はおはぎが大の好物でござりましたゆえ、駒形まで回ってみやげに買ってまいりましたところ、いかほど呼んでも、ととさまのご返事がござりませなんだゆえ、捜すうちにこの庭先で、ふたりが雪の中にこのようにあけに染まって倒れていたのでござります」

「そのときはもうこと切れてでござったか。それとも、まだ息がござりましたか」

「こと切れてでござりましたが、まだふたりとも、からだにぬくもりがござりましたゆえ、いっしょうけんめい介抱いたしましたなれど、あの深手でどうなりましょう、そのうちにも冷たくなってしまいましたゆえ、さっそくどなたかにお知らせいたしまして