Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
むろんのことに、伝六はかんかんになったようでしたが、しかし右門はいたってゆうぜんとしたものでした。例のあの苦み走った男まえに、ほんのりと微笑を見せると、物静かにききたずねました。
「とおっしゃいますと、なんでござりまするか、あの一番が遺恨相撲であったことも、それなる江戸錦がこの秀の浦の下手人であるということも、すっかり眼がついたというのでござりますな」
「あたりめえだ。眼がついたからこそ、こうしてきさまにも拝ませに連れてきたんじゃねえか」
「でも、ちょっと不思議じゃござんせぬか」
「何が不思議だ」
「遺恨を仕掛けられたものこそ江戸錦のほうなんだから、その江戸錦が秀の浦をあやめるたあ、ちっと筋が通らないように思いますがね」
「だって、こういうれっきとした証拠がありゃ、しかたがねえじゃねえか」
「ほほう、りっぱな印籠のようだが、どこかに江戸錦の持ち物だっていう目じるしでもござんすかな」
「そのでかい字が読めねえのか、印籠の表に、ひいきより江戸錦へ贈るっていう金泥流しの文字がちゃんと書いたるじゃねえか」
「なるほどね。この字が見えねえようじゃ、おれもあき盲にちげえねえや。