Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 221.941 Zeichen · 435 Bildschirme
すでにここへ来るまえから隠し持っていたものか、ぎらり懐剣を抜き放ったかと見るまに、右門ほどの早わざ師ですらも止めるいとまのないほどの早さで、ぐさりとおのが乳ぶさに突き立てましたものですから、さすがの右門もあっと驚いて、殺してならじとその手を押えながら、ののしるごとくにしかりつけました。
「早まったことをいたしてなんとするか! すなおに申さば、ずいぶんと慈悲をかけまいものでもなかったのに、死なば罪が消えると思うかッ」
「いえいえ! 罪からのがれたいための自殺ではござりませぬ! 罪を後悔すればこそ、覚悟のうえのことにござります。それが証拠は、この内ぶところに書き置きがござりますゆえ、ご慈悲があらば今すぐお読みくださりませ!」
「なに、書き置き※(疑問符感嘆符、1-8-77) では、もしこの右門を言いくるめえたら格別、かなわぬときは自殺しようと、まえから用意してまいったのか!」
「は、どのように隠しだていたしましても、いま八丁堀でご評判のあなたさまに、しょせんたち打ちはかのうまいと存じましたゆえ、いよいよ罪に服さねばならぬときがまいりましたら、いさぎよう身を殺しまして、そのかわりに用意のこれなる書き置きをお読みねがうつもりでござりました。