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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme

Aozora Bunko

長らく大御番組小役にあきでもあって、ここに組住まいをしたものがないのか、たたみ、建具、荒れるにまかせたがらんどうのあき屋でした。

へやは七つ。

女の姿はおろか、人影一つあるはずはない。しかし、そのかわりに目を射たものがある。いちばん奥のへやの床の間の上に、お高祖頭巾と女の衣装がひとそろい、人を小バカにしたように置いてあるのです。

「ちくしょうめ、さてはあの女へび、ひと皮ぬいで逃げやがったね。それならそうとぬかして逃げりゃ、腰の骨まで痛くしやしねえのに、いまいましいね」

「今ごろごまめの歯ぎしりやったっておそいや。ぶつぶついう暇があったら、戸でもあけろい」

まずなにはともかくと、伝六に雨戸をあけさせて明るい縁側へ衣装を持ち出しながら、子細に見しらべました。

お高祖頭巾はもとより、着物も羽織もどっしりと、目方の重いちりめんでした。それに、帯が一本。これもすばらしく品の凝った糸錦です。

頭巾の色は古代紫。着物は黒地に乱菊模様の小紋ちりめん。羽織も同じ黒の無地、紋は三蓋松でした。

武家の妻女ならば、まず二百石どころから上の高禄をはんだものにちがいない。いずれにしても、品の上等、着付けの凝ったところをみると、相当由緒ある身分の者です。