Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
右まさに受け取りそうろうなり
佐久間町 駕籠留
増屋弥五右衛門殿
金くぎ流でそう書いた受け取りなのでした。
「なるほど、少し変な受け取りだな。どこから見つけ出したんだ」
「この大福帳にはさんであったんですよ。伝六も知恵は浅いほうじゃねえが、まだ駕籠屋の受け取りてえものを聞いたことがねえ。だいいち、この金高も少し多すぎるじゃござんせんかよ。一両二分ってえいや、江戸じゅう乗りまわされるくれえの高なんだからね。それに、この夜中増し金付きってえただし書きも気にかかるじゃござんせんかよ。夜中にでも乗りまわしたにちげえねえですぜ」
「偉い。おまえもこの節少し手をあげたな。捕物の詮議はそういうふうに不審を見つけてぴしぴしたたみかけていくもんだよ。佐久間町といや隣の横町だ。宿駕籠にちがいない。行ってみな」
糸がほぐれだしたのです。
主従の足は飛ぶようでした。案の定、佐久間町の通りかどに、油障子で囲んだ安駕籠屋が見えるのです。
「だれかおらんか」
「へえへえ。ひとりおります」
無作法なかっこうで奥から出てきた若い者の鼻先へ、ずいと受け取りをつきつけながら、名人が鋭く問いかけました。