Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme
他人の子をかばって自分を追ん出した腹いせに、あんないたずらをしたんだろう!」
「な、な、なんのことでござります! いっこうてまえにはわかりませぬが、何をお疑いなさっているんでござります!」
「血だ! 床の間へたらしたあの血のことなんだ!」
「血! 床の間の血……?」
ぎょっとなって、おどろきでもするかと思いのほかに、三之助はけげんそうな顔をしているのです。ばかりか、まあどうしたんでござりましょう、――というように、そばから、千萩もおもてをあげて、泣きぬれた目をみはりました。
名人もいささかずぼしがはずれて、意外そうにふたりの顔を見比べました。目のいろ、顔のいろ、三之助にうそはない。千萩にも疑わしい色は見えないのです。それのみか、急に三之助がいとしくなりでもしたように、ぬれたひとみへ情熱の光をたたえて、微笑すらもかわしているのです。
「へへえ……とんだ長いしっぽがお櫃の中から出たかと思ったら、またにょろりと隠れてしまったか。――どうやら、こいつあ難物だよ。来い! あにい! なにをまごまごしているんだ」
「へ……?」
「へじゃないよ。新規まき直し、狂ったことのねえ眼が狂ったから、出直さなくちゃならねえといってるんだ。