Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 167.105 Zeichen · 337 Bildschirme

Aozora Bunko

いま十九人という大連が三番牢にぶちこまれているというんですがね。ところがだ、その三番牢で、ゆうべ人切りがあったというんですよ、人切りがね。ただの人殺しじゃねえ、罪人がひとり切られて死んでいるというんだ。だんなもご存じでしょうが、ふとん蒸し、水責め、さかつるし、罪人どうしの間で刃物を使わねえ人殺しは、これまでもちょくちょくねえわけじゃねえんです。しかし、刃物を使った人殺しは、天地開闢以来はじめてなんですよ。なんしろ、切れもの、刃物、刃のついているものはいっさいご禁制のご牢内なんだからね。そこでぐさりとひとり、胸もとをやられて死んでいたというんです。不思議じゃござんせんか。え! だんな」

「…………」

「どうですかよ。不思議じゃござんせんか。四寸格子のはまったご牢屋の中です。ちゃんとかぎがかかって、そのかぎはあの源内だんなが後生だいじと腰に結わえつけていらっしゃるんだ。外から人のへえったはずはねえんです。ねえとしたら、中の十八人のうちのどやつかがやったにちげえねえんです。ところが、そのご牢内へは刃物はおろか、ハの字のつくものも持ち込むことはできねえですよ。