Japanische Klassiker mit Furigana
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こどものかなしみ
号外・少年の悲哀 他六篇
国木田 独歩
Lesen Sie 号外・少年の悲哀 他六篇 (こどものかなしみ) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.584 Zeichen · 59 Bildschirme
女は十九か二十の年ごろ、色青ざめてさも力なげなるさまは病人ではないかと僕の疑ったくらい。
「あす、あさって、明々後日」と女は指を折って、「やのあさってに決まったの。しかしね、わたしは今になって、また気が迷って来たのよ」と言いつつ首をたれていたが、そっと袖で目をぬぐった様子。その間に徳二郎は手酌で酒をグイグイあおっていた。
「今さらどうと言ってしかたがないじゃアないか。」
「それはそうだけれど――考えてみると、死んだほうがなんぼ増しだか知れないと思って。」
「ハッハッヽヽヽヽ坊様、このねえさんが死ぬと言いますが、どうしましょうか。……オイオイ約束の坊様を連れて来たのだ、よく見てくれないか。」
「さっきから見ているのよ、なるほどよく似ていると思って感心しているのよ。」と女は言って、笑いを含んでじっと僕の顔を見ている。
「だれに似ているのだ。」と僕は驚いてたずねた。
「わたしの弟にですよ、坊様を弟に似ているなどともったいない事だけれど、そら、これをごらんなさい。」と女は帯の間から一枚の写真を出して僕に見せた。
「坊様、このねえさんがその写真を徳に見せましたから、これは宅の坊様と少しも変わらんと言いましたら、ぜひ連れて来てくれと頼みますから、今夜坊様を連れて来たのだから、たくさんごちそうをしてもらわんといけませんぞ。