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Japanische Klassiker mit Furigana

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ごうがい

号外・少年の悲哀 他六編

国木田 独歩

Lesen Sie 号外・少年の悲哀 他六編 (ごうがい) von 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.066 Zeichen · 25 Bildschirme

Aozora Bunko

私がおッ母さんの素人下宿を出たのは全く木村に勧められたからです。鸚鵡の一件で木村は初めてにがにがしい事情を知って、私に、それとなく、言葉少なに転宿をすすめ、私も同意して、二人で他の下宿に移りました。

木村は細長い顔の、目じりの長く切れた、口の小さな男で、背たけは人並みに高く、やせてひょろりとした上につんつるてんの着物を着ていましたから、ずいぶんと見すぼらしいふうでしたけれども、私の目にはそれがなんとなくありがたくって、聖者のおもかげを見る気がしたのです。朝一度晩一度、彼は必ず聖書を読みました。そして日曜の朝の礼拝にも、金曜日の夜の祈祷会にも必ず出席して、日曜の夜の説教まで聞きに行くのでした。

他の下宿に移ってまもなくの事でありました、木村が、今夜、説教を聞きに行かないかと言います。それもたって勧めるではなく、彼の癖として少し顔を赤らめて、もじもじして、丁寧に一言「行きませんか」と言ったのです。

私はいやと言うことができないどころでなく、うれしいような気がして、すぐ同意しました。

雪がちらつく晩でした。

木村の教会は麹町区ですから、一里の道のりは確かにあります。