Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

めいじんじごく

名人地獄

国枝 史郎

Lesen Sie 名人地獄 (めいじんじごく) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 149.286 Zeichen · 301 Bildschirme

Aozora Bunko

そこに宏壮な邸があった。

二千四百石のお旗本、お船手頭の首位を占める、向井将監の邸であったが、つと平八は玄関へかかり、一封の書面を差し出した。碩翁様からの紹介状であった。

「殿様ご在宅でございましたら、お目通り致しとう存じます」

「しばらく」

と取り次ぎは引っ込んだが、すぐに引っ返して現われた。

「お目にかかるそうでございます。いざお通りくださいますよう」

「ご免」

というと玄関へ上がり、そこで刀を取り次ぎへ渡し、郡上平八は奥へ通った。

待つ間ほどなく現われたのは、大兵肥満威厳のある、五十年輩の武士であったが、すなわち向井将監であった。

「おおそこもとが郡上氏か、玻璃窓の高名存じておる。碩翁殿よりの紹介状、丁寧でかえって痛み入る。くつろぐがよい、ゆっくりしやれ」

濶達豪放な態度であった。

「早速お目通りお許しくだされ、有難き仕合わせに存じます」

「大坂表で処刑された、海賊赤格子九郎右衛門について、何か聞きたいということだが」

「ハイ、さようにございます。お殿様には先祖代々、お船手頭でございまして、その方面の智識にかけては、他に匹儔がございませぬ筈、つきましては赤格子九郎右衛門が、乗り廻したところの海賊船の、構造ご存知ではございますまいか?」