Japanische Klassiker mit Furigana
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めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Lesen Sie 名人地獄 (めいじんじごく) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 149.286 Zeichen · 301 Bildschirme
「噂に聞けばお北さんは、馬子でこそあれ追分の名人、甚三という若者と、深い仲だということだが」「へえ、そうなのでございますよ」「可哀そうにその馬子は、それじゃこれからミジメを見るね」「それがそうでないのですよ」「そうでないとはどういうのかえ?」「つまりお北さんはお二人さんを、一しょに可愛がっているのですよ」「へえ、そんな事が出来るものかね」「お北さんには出来ると見えて、甚三さんは捨てられない、富士様とも離れられない、こういっているのでございますよ」「――つまり情夫と客色だな」「いいえどっちも本鴨なので」「ははあ、それじゃお北という女郎は、金箔つきの浮気者だな」「浮気といえば浮気でもあり真実といえば大真実、どっちにしても天井抜けの、ケタはずれの女でございますよ」「ちょっと面白いきしょうだな」「面白いどころか三人ながら、大苦しみなのでございますよ」「三人とは誰々だな?」「お北さんと富士様と、甚三さんとでございますよ」「それじゃ何か近いうちに、恐ろしいことが起こって来るぞ」「内所でもそれを心配して、ご相談中なのでございますよ」
追分宿の七不思議
「相談とは何を相談かな?」