Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
『わがはいはねこである』じょうへん
吾輩は猫である
Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme
あの人の事についてちょっと聞きたい事があって来たんだがね」
「結婚事件じゃないか」
「まあ多少それに類似の事さ。今日金田へ行ったら……」
「この間鼻が自分で来た」
「そうか。そうだって、細君もそう云っていたよ。苦沙弥さんに、よく伺おうと思って上ったら、生憎迷亭が来ていて茶々を入れて何が何だか分らなくしてしまったって」
「あんな鼻をつけて来るから悪るいや」
「いえ君の事を云うんじゃないよ。あの迷亭君がおったもんだから、そう立ち入った事を聞く訳にも行かなかったので残念だったから、もう一遍僕に行ってよく聞いて来てくれないかって頼まれたものだからね。僕も今までこんな世話はした事はないが、もし当人同士が嫌やでないなら中へ立って纏めるのも、決して悪い事はないからね――それでやって来たのさ」
「御苦労様」と主人は冷淡に答えたが、腹の内では当人同士と云う語を聞いて、どう云う訳か分らんが、ちょっと心を動かしたのである。蒸し熱い夏の夜に一縷の冷風が袖口を潜ったような気分になる。元来この主人はぶっ切ら棒の、頑固光沢消しを旨として製造された男であるが、さればと云って冷酷不人情な文明の産物とは自からその撰を異にしている。