Japanische Klassiker mit Furigana
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『わがはいはねこである』じょうへん
吾輩は猫である
Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme
鼻を付けて臭いで見ると少々鼠臭い。もしここから吶喊して出たら、柱を楯にやり過ごしておいて、横合からあっと爪をかける。もし天井から来たらと上を仰ぐと真黒な煤がランプの光で輝やいて、地獄を裏返しに釣るしたごとくちょっと吾輩の手際では上る事も、下る事も出来ん。まさかあんな高い処から落ちてくる事もなかろうからとこの方面だけは警戒を解く事にする。それにしても三方から攻撃される懸念がある。一口なら片眼でも退治して見せる。二口ならどうにか、こうにかやってのける自信がある。しかし三口となるといかに本能的に鼠を捕るべく予期せらるる吾輩も手の付けようがない。さればと云って車屋の黒ごときものを助勢に頼んでくるのも吾輩の威厳に関する。どうしたら好かろう。どうしたら好かろうと考えて好い智慧が出ない時は、そんな事は起る気遣はないと決めるのが一番安心を得る近道である。また法のつかない者は起らないと考えたくなるものである。まず世間を見渡して見給え。きのう貰った花嫁も今日死なんとも限らんではないか、しかし聟殿は玉椿千代も八千代もなど、おめでたい事を並べて心配らしい顔もせんではないか。