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Japanische Klassiker mit Furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme

Aozora Bunko

「へえ御待遠さま、たんと御覧遊ばせ」と細君が鋏を主人に渡す時に、勝手から御三が御客さまの御誂が参りましたと、二個の笊蕎麦を座敷へ持って来る。

「奥さんこれが僕の自弁の御馳走ですよ。ちょっと御免蒙って、ここでぱくつく事に致しますから」と叮嚀に御辞儀をする。真面目なような巫山戯たような動作だから細君も応対に窮したと見えて「さあどうぞ」と軽く返事をしたぎり拝見している。主人はようやく写真から眼を放して「君この暑いのに蕎麦は毒だぜ」と云った。「なあに大丈夫、好きなものは滅多に中るもんじゃない」と蒸籠の蓋をとる。「打ち立てはありがたいな。蕎麦の延びたのと、人間の間が抜けたのは由来たのもしくないもんだよ」と薬味をツユの中へ入れて無茶苦茶に掻き廻わす。「君そんなに山葵を入れると辛らいぜ」と主人は心配そうに注意した。「蕎麦はツユと山葵で食うもんだあね。君は蕎麦が嫌いなんだろう」「僕は饂飩が好きだ」「饂飩は馬子が食うもんだ。蕎麦の味を解しない人ほど気の毒な事はない」と云いながら杉箸をむざと突き込んで出来るだけ多くの分量を二寸ばかりの高さにしゃくい上げた。「奥さん蕎麦を食うにもいろいろ流儀がありますがね。