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Japanische Klassiker mit Furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme

Aozora Bunko

今まではわからずやの窮措大の家に養なわれて実業家の御利益を知らなかったのは、我ながら不覚である。それにしても冥頑不霊の主人も今度は少し悟らずばなるまい。これでも冥頑不霊で押し通す了見だと危ない。主人のもっとも貴重する命があぶない。彼は鈴木君に逢ってどんな挨拶をするのか知らん。その模様で彼の悟り具合も自から分明になる。愚図愚図してはおられん、猫だって主人の事だから大に心配になる。早々鈴木君をすり抜けて御先へ帰宅する。

鈴木君はあいかわらず調子のいい男である。今日は金田の事などはおくびにも出さない、しきりに当り障りのない世間話を面白そうにしている。

「君少し顔色が悪いようだぜ、どうかしやせんか」

「別にどこも何ともないさ」

「でも蒼いぜ、用心せんといかんよ。時候がわるいからね。よるは安眠が出来るかね」

「うん」

「何か心配でもありゃしないか、僕に出来る事なら何でもするぜ。遠慮なく云い給え」

「心配って、何を?」

「いえ、なければいいが、もしあればと云う事さ。心配が一番毒だからな。世の中は笑って面白く暮すのが得だよ。どうも君はあまり陰気過ぎるようだ」

「笑うのも毒だからな。