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Japanische Klassiker mit Furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme

Aozora Bunko

――それじゃ、さようなら」と独りで弁じて帰って行く。泥棒君も続いて門を出る。手が出せないので、門をしめる事が出来ないから開け放しのまま行ってしまった。恐れ入りながらも不平と見えて、主人は頬をふくらして、ぴしゃりと立て切った。

「アハハハ君は刑事を大変尊敬するね。つねにああ云う恭謙な態度を持ってるといい男だが、君は巡査だけに鄭寧なんだから困る」

「だってせっかく知らせて来てくれたんじゃないか」

「知らせに来るったって、先は商売だよ。当り前にあしらってりゃ沢山だ」

「しかしただの商売じゃない」

「無論ただの商売じゃない。探偵と云ういけすかない商売さ。あたり前の商売より下等だね」

「君そんな事を云うと、ひどい目に逢うぜ」

「ハハハそれじゃ刑事の悪口はやめにしよう。しかし刑事を尊敬するのは、まだしもだが、泥棒を尊敬するに至っては、驚かざるを得んよ」

「誰が泥棒を尊敬したい」

「君がしたのさ」

「僕が泥棒に近付きがあるもんか」

「あるもんかって君は泥棒にお辞儀をしたじゃないか」

「いつ?」

「たった今平身低頭したじゃないか」

「馬鹿あ云ってら、あれは刑事だね」

「刑事があんななりをするものか」