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Japanische Klassiker mit Furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme

Aozora Bunko

「保険会社の方が至当ですわ」

「至当でしょう。それがわからないの。いえ決して死なない。誓って死なないって威張るの」

「妙ね」

「妙ですとも、大妙ですわ。保険の掛金を出すくらいなら銀行へ貯金する方が遥かにましだってすまし切っているんですよ」

「貯金があるの?」

「あるもんですか。自分が死んだあとなんか、ちっとも構う考なんかないんですよ」

「本当に心配ね。なぜ、あんななんでしょう、ここへいらっしゃる方だって、叔父さんのようなのは一人もいないわね」

「いるものですか。無類ですよ」

「ちっと鈴木さんにでも頼んで意見でもして貰うといいんですよ。ああ云う穏やかな人だとよっぽど楽ですがねえ」

「ところが鈴木さんは、うちじゃ評判がわるいのよ」

「みんな逆なのね。それじゃ、あの方がいいでしょう――ほらあの落ちついてる――」

「八木さん?」

「ええ」

「八木さんには大分閉口しているんですがね。昨日迷亭さんが来て悪口をいったものだから、思ったほど利かないかも知れない」

「だっていいじゃありませんか。あんな風に鷹揚に落ちついていれば、――こないだ学校で演説をなすったわ」

「八木さんが?」

「ええ」

「八木さんは雪江さんの学校の先生なの」