Japanische Klassiker mit Furigana
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『わがはいはねこである』じょうへん
吾輩は猫である
Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme
動かないんですって」
「雪江さん、地蔵様は御腹が減らないの」ととん子がきくと「牡丹餅が食べたいな」とすん子が云った。
「利口な人は二度共しくじったから、その次には贋札を沢山こしらえて、さあ欲しいだろう、欲しければ取りにおいでと札を出したり引っ込ましたりしたがこれもまるで益に立たないんですって。よっぽど頑固な地蔵様なのよ」
「そうね。すこし叔父さんに似ているわ」
「ええまるで叔父さんよ、しまいに利口な人も愛想をつかしてやめてしまったんですとさ。それでそのあとからね、大きな法螺を吹く人が出て、私ならきっと片づけて見せますからご安心なさいとさも容易い事のように受合ったそうです」
「その法螺を吹く人は何をしたんです」
「それが面白いのよ。最初にはね巡査の服をきて、付け髯をして、地蔵様の前へきて、こらこら、動かんとその方のためにならんぞ、警察で棄てておかんぞと威張って見せたんですとさ。今の世に警察の仮声なんか使ったって誰も聞きゃしないわね」
「本当ね、それで地蔵様は動いたの?」
「動くもんですか、叔父さんですもの」
「でも叔父さんは警察には大変恐れ入っているのよ」
「あらそう、あんな顔をして? それじゃ、そんなに怖い事はないわね。