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Japanische Klassiker mit Furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme

Aozora Bunko

「そんなにいらなかったのか?」

「ええ、蝙蝠傘なんか欲しかないわ」

「そんなら還すがいい。ちょうどとん子が欲しがってるから、あれをこっちへ廻してやろう。今日持って来たか」

「あら、そりゃ、あんまりだわ。だって苛いじゃありませんか、せっかく買って下すっておきながら、還せなんて」

「いらないと云うから、還せと云うのさ。ちっとも苛くはない」

「いらない事はいらないんですけれども、苛いわ」

「分らん事を言う奴だな。いらないと云うから還せと云うのに苛い事があるものか」

「だって」

「だって、どうしたんだ」

「だって苛いわ」

「愚だな、同じ事ばかり繰り返している」

「叔父さんだって同じ事ばかり繰り返しているじゃありませんか」

「御前が繰り返すから仕方がないさ。現にいらないと云ったじゃないか」

「そりゃ云いましたわ。いらない事はいらないんですけれども、還すのは厭ですもの」

「驚ろいたな。没分暁で強情なんだから仕方がない。御前の学校じゃ論理学を教えないのか」

「よくってよ、どうせ無教育なんですから、何とでもおっしゃい。人のものを還せだなんて、他人だってそんな不人情な事は云やしない。ちっと馬鹿竹の真似でもなさい」