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Japanische Klassiker mit Furigana

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『わがはいはねこである』じょうへん

吾輩は猫である

夏目 漱石

Lesen Sie 吾輩は猫である (『わがはいはねこである』じょうへん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 322.123 Zeichen · 643 Bildschirme

Aozora Bunko

「だからさ、何が困るんだよ」

「そんな事をする考はなかったんですけれども、浜田が借せ借せと云うもんですから……」

「浜田と云うのは浜田平助かい」

「ええ」

「浜田に下宿料でも借したのかい」

「何そんなものを借したんじゃありません」

「じゃ何を借したんだい」

「名前を借したんです」

「浜田が君の名前を借りて何をしたんだい」

「艶書を送ったんです」

「何を送った?」

「だから、名前は廃して、投函役になると云ったんです」

「何だか要領を得んじゃないか。一体誰が何をしたんだい」

「艶書を送ったんです」

「艶書を送った? 誰に?」

「だから、話しにくいと云うんです」

「じゃ君が、どこかの女に艶書を送ったのか」

「いいえ、僕じゃないんです」

「浜田が送ったのかい」

「浜田でもないんです」

「じゃ誰が送ったんだい」

「誰だか分らないんです」

「ちっとも要領を得ないな。では誰も送らんのかい」

「名前だけは僕の名なんです」

「名前だけは君の名だって、何の事だかちっとも分らんじゃないか。もっと条理を立てて話すがいい。元来その艶書を受けた当人はだれか」

「金田って向横丁にいる女です」

「あの金田という実業家か」

「ええ」