Japanische Klassiker mit Furigana
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るそんのつぼ
呂宋の壺
久生 十蘭
Lesen Sie 呂宋の壺 (るそんのつぼ) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.375 Zeichen · 36 Bildschirme
清香真壺は、これも肩に清香という文字がある。真物の呂宋なら真壺でもよいが、ならば、蓮華王か清香を探しだしてくれい」
呂宋へ行って壺をとってくることはわかったが、助左衛門の所在をつきとめるというのは、どういうことなのかとたずねると、利休も助左衛門も呂宋の壺だといっているが、それについては、両人の間になにか黙会があったので、自分の見るところでは、迦知安(広東)か暹羅あたりの物産だとしか思えない。呂宋に真壺があれば文句はないが、さもないと、助左衛門に逢って、どこの国で、どうして手に入れたか聞きだすほかはないからだといった。
「対馬の灰吹銀を千貫目、ペセダの銀銭を二十貫、ほかに錠銀と康煕銭を用意しておいた。船のことじゃが、三浦安針のフレガタ船(フリゲート。砲備した商船)に朱印状を添えて売りに出たのを、アンドレア李旦という支那の頭人が買って作事をし、来月の初旬に大波止から出る。吉利支丹しか乗せぬそうじゃけん、いっちょう吉利支丹にならな、いかんばな」
「いや、それでござりますが」
吉之丞は、かたちだけの信徒になっても、吉利支丹の行儀もしらず、十の掟を保つことなどは思いもよらない。