Japanische Klassiker mit Furigana
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あづまばし
問はずがたり・吾妻橋 他十六篇
永井 荷風
Lesen Sie 問はずがたり・吾妻橋 他十六篇 (あづまばし) von 永井 荷風 (ながいかふう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.586 Zeichen · 159 Bildschirme
ト福井下手に入る。お神さん俄に色ッぽい様子になり、
お神 松田さん。あの人あたしが来たんで、気をきかして出て行ったんじゃないかい。
松田 それだって構わないじゃないか。お神さんとおれの事はいくら隠そうと思っても福井には隠しきれないよ。
お神 それはそうさね。だけれど福井さんに知れると、すぐ鈴代さんにも知れる筈だからね。ひょっとした事から内のデコボコに感づかれでもすると面倒臭くなるからね。
松田 そんなに御亭主の事が気になるなら、一層今の中止したらどうだい。
お神 あんた止す気でも私はよさないよ。松田さん。あんた、えばった事を言うけど、毎日毎晩福井さんと彼女の仲のいいとこ見せつけられて、一人でおとなしくしていられるかい。
松田 お神さんはどうだ。若い燕なしで居られるつもりかい。
お神 だから、こうして昼間でもちょいちょいあんたの顔を見に来るんじゃないか。みんなが帰って来ない中だよ。
松田 じゃ物干へ上ろう。
お神 今日は向の十号室が空いているよ。あすこで、ゆっくり。
松田 そうか。それじゃ鶯の谷渡りでも、達磨のでんぐり返しでも何でも出来るね。
ト二人おかし味の仕草よろしく下手に入る。