Japanische Klassiker mit Furigana
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よんじゅうはちにんめ
四十八人目
森田 草平
Lesen Sie 四十八人目 (よんじゅうはちにんめ) von 森田 草平 (もりたそうへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 56.183 Zeichen · 112 Bildschirme
が、明くる日大石殿に逢ってみると、大事を挙げる前日とて、そんなつまらぬことを言いだす暇もなく、すごすご戻ってきたのが破滅の原因、それからはいっそう心がぐらついて、昨日の夕方宿を出たきり、宛もなく町中をぶらついている間に、だんだん約束の刻限を切らして、大事の場合に間に合わず、わしはとうとう世間へ顔の向けられない身となってしまった。おしお、これを見てくれ、これを!」と言いながら、袂からさっき両国の橋の袂で買った瓦版を取りだして渡した。
「そこにもあるように、わしを除いた四十七人は立派に上野介の首級を上げて、泉岳寺へ引上げ、お上のお仕置を待っていられる。わしはその仲間に外れた。その仲間に外れたばかりでなく、人間の仲間からも外れてしまった!」
こう言って、小平太は男泣きにしくしく泣きだしてしまった。
おしおは渡された紙片をひろげて、行灯の灯影に透して見たが、なるほど四十七人の名はあっても、小平太の名は出ていない。彼女はそれを手に持ったまま、そこに泣き崩れている小平太の姿と見較べていたが、恥も見得も忘れて、心の底を曝けだした男の意気地なさに、ただもう胸が迫るばかりで、何とも言うことができない。