Japanische Klassiker mit Furigana
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しこくへんろにっき
四国遍路日記
種田 山頭火
Lesen Sie 四国遍路日記 (しこくへんろにっき) von 種田 山頭火 (たねださんとうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.842 Zeichen · 32 Bildschirme
十二月三日 晴。
気分ややかろし、第五十七回の誕生日、自祝も自弔もあったものじゃない! 同室の青年に話していると、高橋さん来訪、同道して藤岡さん往訪。
招かれて、夕方から高橋さんを訪う、令弟(茂夫さん)戦死し遺骨に回向する、生々死々去々来々、それでよろしいと思う。
十時ごろ帰宿、酒がこころよくまわらないので、そしていろいろさまざまのことが考えられるので、いつまでもねつかれなかった。
或る日
なんとあたたかなしらみをとる
十二月三日夜、一洵居、戦死せる高市茂夫氏の遺骨にぬかづいて
供へまつる柿よ林檎よさんらんたり
なむあみだぶつなむあみだぶつみあかしまたたく
蝋涙いつとなく長い秋も更けて
わかれていそぐ足音さむざむ
ひなたしみじみ石ころのやうに
さかのぼる秋ふかい水が渡れない
或る老人
ひなたぢつとして生きぬいてきたといつたやうな
十二月四日 曇。
早起入浴、読んだり書いたりする。
西へ東へ、或は南へ北へ、さようなら、ごきげんよう。
昼飯をたべてから歩いて――電車賃もないので――市庁のホールへ、そこで茂夫さんの市葬が営まれた、護国居士、私はひたむきにぬかずく、歩いて五時帰宿、涙ぐましい一日だった。