Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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そうせきしとわたし

回想 子規・漱石

高浜 虚子

Lesen Sie 回想 子規・漱石 (そうせきしとわたし) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.187 Zeichen · 231 Bildschirme

Aozora Bunko

おはずかしい事を申上げました。いつもお作を拝見しては親類中の御親しみ深い御様子を心から羨しく思っていたものですから、ついついぐちがこぼれました。おゆるし下さいまし。

あの一番町から上って行くお家に夏目先生がいらっしゃった事は私にとってはつ耳です。私は上野のはなれにいつから御移りになったのか何にも覚えておりません。ただ文学士というえらい肩書の中学校の先生が離れにいらっしゃるという事を子供心に自慢に思っていただけです。先生はたしか一年近くあの離れに御住居なすったのですのに、どういう訳か私のあたまには夏から秋まで同居なすった正岡先生の方がはっきりうつっています。――松山のかただという親しみもしらずしらずあったのでしょうが――夏目先生の事はただかあいがっていただいたようだ位しきゃ思い出せません。照葉狂言にも度々おともしましたが、それもやっぱり正岡先生の方はおめし物から帽子まで覚えていますのに(うす色のネルに白縮緬のへこ帯、ヘルメット帽)夏目先生の方ははっきりしないんです。ただ一度伯母が袷と羽織を見たててさし上げたのは覚えています。それと一度夜二階へお邪魔をしていて、眠くなって母家へ帰ろうとしますと、廊下におばけが出るよとおどかされた事とです。