Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

そうせきしとわたし

回想 子規・漱石

高浜 虚子

Lesen Sie 回想 子規・漱石 (そうせきしとわたし) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 115.187 Zeichen · 231 Bildschirme

Aozora Bunko

故のペンが無言の業をさせられた口惜しまぎれに折を見て元利共取返そうという勢でくるからたまらない。一週間無理に断食をした先生が八日目に御櫃を抱えて奮戦するの慨がある。

例の如くデンマークヒルを散歩して帰ると我輩のために戸を開いたるペンは直ちに饒舌り出した。果せるかな家内のものは皆新宅へ荷物を方付に行って伽藍堂の中に残るは我輩とペンばかりである。彼は立板に水を流すが如く々十五分間ばかりノベツに何かいっているが毫もわからない。能弁なる彼は我輩に一言の質問をも挟さましめざるほどの速度を以て弁じかけつつある。我輩は仕方がないから話しは分らぬものと諦めてペンの顔の造作の吟味にとりかかった。温厚なる二重瞼と先が少々逆戻りをして根に近づいている鼻と、あくまで紅いに健全なる顔色と、そして自由自在に運動を縦ままにしている舌と、舌の両脇に流れてくる白き唾とを暫くは無心に見詰めていたが、やがて気の毒なような可愛想のようなまた可笑しいような五目鮨司のような感じが起って来た。我輩はこの感じを現わすために唇を曲げて少しく微笑を洩らした。無邪気なるペンはその辺に気のつくはずはない。