Japanische Klassiker mit Furigana
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こんわくのべん
困惑の弁
Lesen Sie 困惑の弁 (こんわくのべん) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.945 Zeichen · 8 Bildschirme
侘びしさに堪えよ。三日堪えて、侘びしかったら、そいつは病気だ。冷水摩擦をはじめよ。必ず腹巻きをしなければいけない。ひとから金を借りるな。飢死するとも借銭はするな。世の中は、人を飢死させないようにできているものだ。安心するがいい。恋は、必ず片恋のままで、かくして置け。女に恋を打ち明けるなど、男子の恥だ。思えば、思われる。それを信じて、のんきにして居れ。万事、あせってはならぬ。漱石は、四十から小説を書いた。
愚かな私の精一ぱいの忠告は、以上のような、甚だ高尚でないことばかりだったので、かの学生は、腹をかかえて大笑いしたのであるが、この雑誌の読者もまた、明日の鴎外、漱石、ゲエテをさえ志しているにちがいないのだから、このちっとも有名でないし、偉くもない作家の、おそろしく下等な叫び声には、さだめし失笑なされたことであろう。それでいいのだ。望みは高いほどよいのである。