Japanische Klassiker mit Furigana
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トソンラン
土城廊
金 史良
Lesen Sie 土城廊 (トソンラン) von 金 史良 (きむさりゃん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.752 Zeichen · 52 Bildschirme
いつしか初め頃の興奮もやわらぎ、その日暮しにも疲れを覚え出した為だろうか。それ所か爺は婦を食わしているのは実は自分だという亭主じみた悦びさえ持つようになった。
爺は先達の婦のことを思い出すと、背中を丸くすぼめて蕩然と蒼空を眺めつつ、
「わっしも嬶さ迎えにゃな」といつも呟いた。「う、わっしあ、はあ、五十七だもなあ。後嗣もねえではなあ」
支械の同僚達は嫁さんを貰ってやるからと、よく爺をからかった。元三は嫁さんという言葉を聞いただけでも口のたがが弛んだ。
「爺やにどんげな嫁さんを貰ってやるだかな」
「くくく、くくく」
「サッチョンコルの酒婦はどうだかな」
「くくく、もうわっしあ若えでねえでもええだよ。昔あわっしにも若えのがいてな、餓鬼も二人さいただが、う、疫病にみな斃っちもうただよ。ふんとう、ふんとうだとも」
いつだったか兎も角、爺は同僚達に連れられてサッチョンコルの酒婦の所へ行ったのだ。目の小さい歯の大きな酒婦はひやひやと囃し立てられつつ、元三の背中を抱いて酒をすすめた。その瞬間爺は体がとろけ込み気も遠くなったようだった。実に生涯始めてのことだった。所が突然爺はその場にがくんと跪いて頭を温突につけ、