Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
もぐらとらくばん
土鼠と落盤
黒島 伝治
Lesen Sie 土鼠と落盤 (もぐらとらくばん) von 黒島 伝治 (くろしまでんじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.823 Zeichen · 36 Bildschirme
」
「何人俺等が死んだって、埋葬料は、鉱車一杯の鉱石であまるんだから、会社は、石さえ掘り出せりゃ、人間がどうなったって庇とも思ってやしねえんだ。あいつら、畜生、人間の命よりゃ、鉱石の方が大事と思ってやがるんだぞ!」
「うむ、そうだ、しかし、今日こそ、腹癒せをしてやるぞ! 今に見ろ!」
坑夫等は山の麓の坑口から、川縁の公会堂に、それ/″\二ツの眼を注いでいた。すばしっこい火箸のような、痩せッこつの七五郎が、板の橋を渡って公会堂に様子をさぐりに、ぴょん/\はねとんで行った。
「おい、のんでるぞ、のんでるぞ!」
踏みつけられたような笑い方をしながら七五郎は引っかえして来た。
「何に、のんでる?」
「役員どもがより集って、検査官をかこんでのんでるぞ。」
「まだ、選鉱場も熔鉱炉も検査はすまねえんだぜ。」
「それでものんでる。のんでる。」
「チェッ! 酒で追いかえそうとしとるんだな。くそたれめが!」
三時半に、阿見が公会堂からやって来た。睫毛の濃い眼が、酒で紅くなっていた。
「おーい、もう帰ったから、えゝぞ、えゝぞ。」彼は、板橋を渡ると、ずるげな、同時に嬉しげな笑い方をして、遠くから、声をかけた。