Japanische Klassiker mit Furigana
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ちちゅうま
地中魔
海野 十三
Lesen Sie 地中魔 (ちちゅうま) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 24.599 Zeichen · 50 Bildschirme
とたんに陸の方から何だかオーイオーイの声がする。
「おッ。呼んでいるな。さては敵か味方か。とにかく寒くてやり切れないから上陸、上陸……」
大辻探偵は潜水服を背負うと危い足取で月島の海岸めがけてザブザブと上ってきた。
潜水服を預けた男
「その恰好はどうしたの?」
「なアんだ。三吉か」大辻又右衛門は胸をなで下した。
「潜水服でもぐっていたのかい?」
「うんにゃ」と大辻は正直に首を振り、「お前が命じたとおり月島の海岸に立って海面を見張っていたよ。すると傍へ大きな男が寄って来てね、『まさかのときには、こいつで探したがいいでしょうから、貸してあげます』とこいつを貸してくれたのだよ」と潜水服を指さした。
「大きい男? そしてどうしたの」と三吉少年は詰めよりました。
「俺は有難うと礼をいったが、どうして着るのか分らない。ついでに教えてくれと頼むと、『今先生をよこすから、これを抱えてちょっと待っていて下さい』といって向うへ行ったよ。もう来るはずだ」
三吉は笑いだしました。
「何を笑うんだい。これが役に立つことを知らないね」
「だってその潜水服、始めから濡れていたんだろう?」