Japanische Klassiker mit Furigana
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ちていせんしゃのかいじん
地底戦車の怪人
海野 十三
Lesen Sie 地底戦車の怪人 (ちていせんしゃのかいじん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 55.000 Zeichen · 111 Bildschirme
これをどんどん進んでいくとうまくいけば、やがて、わが南極派遣隊の駐屯しているところへ出られるかもしれないぞ」
「そうですか。そいつはいい。うまくいくと、これは、たすかりますね」
「うん、とにかく、もっと前進をしてみよう、前進!」
パイ軍曹のかおにも、生色が、よみがえってきた。地底戦車は、ふたたび、轟々と音をたてて、前進をはじめた。
「針路、真南!」
キーン、ぴし、ぴし、ぴしッ。
地底戦車は、ときどき空まわりをしながら、それでも、だんだん前進していった。
「よし、この分では、相当見込みがあるぞ」
パイ軍曹は、にんまりと笑った。
下をみると、ピート一等兵が、汗ばみながら、しきりにハンドルをとっている。電熱器のおかげか、それとも地底深いせいか、車内は、かなりに温い。そのとき、パイ軍曹の眼は、とつぜん、あやしいものの姿を、とらえた。
「おや、林檎だ。さっきの林檎が、あんなところに落ちていた」
林檎は、ごろごろと転げながら、軍曹の席に近づいた。軍曹は、身をおどらせて、下に下りると、その林檎を手にとった。たしかにほんとの林檎だ。すてきな香りがする。掌の中に、ひんやりとした感じがつたわる。