Japanische Klassiker mit Furigana
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ちきゅうようさい
地球要塞
海野 十三
Lesen Sie 地球要塞 (ちきゅうようさい) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 71.834 Zeichen · 144 Bildschirme
傍にいるオルガ姫は、なにごとであれ私の命令を忠実にまもる部下ではあったが、惜しいことに、彼女は人造人間だから、話しかけて、相談するわけにはいかなかった。
「ああ、話相手がほしい。すこしぐらい変でもいい、生きている人間の話相手がいてくれたら……」
私は、なんだか、めまいを覚えた。不安の影が、黒い翼をぐんぐんひろげて、私の体を包んでしまおうとする。このまま私は、深海に死んでいくのではないかと、心ぼそさが、こみあげてきた。私は思わずも、ハンドルを握りしめた。そして、誰も聞いていないのに、大きなこえを出して口から出まかせに、わけのわからぬことを喚きたてた。
絶望だ! 絶望だ!
そんなことを、どのくらい続けていたか、私はよく憶えていない。
その間にも、私の操縦する潜水艇は、どこをどう、うろついたのかも全く知らない。
気のついたときには、私は、あやめもわかぬ暗闇の中にいた。
「おや」
と思った私は、耳を澄ました。
だが、何の物音も聞えなかった。――光も音もない世界へ、私は放りこまれていたのである。
しかしこのとき、もう私は、かなりの落着きをとりかえしていた。
「オルガ姫!」